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眠る人に(潜水喞筒)
潜水喞筒
イラストと短文
喞筒さんのレバーは旅に出ました。しばらくしたら帰ってくるそうです。


 全ての後、顔を近づけて眠っているかを確かめる。穏やかな呼気に安堵して、ゆっくりと、あやす様に体を揺らしていた。
 たった数文字だった。
 たった数文字増えただけでなぜ、こんなにも喉の奥から出せなくなるのだろう。
 同じ好意を伝えるものだと言うのに、自分はそれを出すことが出来なかった。
 以前そんな話を聞いて、自分ならできると豪語していたのに、いざとなったら音は恥ずかしがって顔すら出さず、変にくぐもった呼吸でしか返す事ができなかった。
「……」
 体に回している腕に少し力が入る。抱きしめている人の顔が、なぜか泣いているようにも見えて、キイキイとどこかが軋んで痛む。これが、今の感覚が切ない、というのだろうか。
「……」
 イヤーレシーバーに口を近づける。眠っている人に届くことはないだろうが、それでも伝えたかった。
「……愛している」
 お前のことを、誰よりも、愛している。
 詫び、と言うように耳元に口付ける。いつか必ず、目覚めている時に伝えると決意を固め、彼もまた眠りについたのである。

 終わり



潜水さんは好きや大好きは言えるけれど、愛しているはなかなか言えない感じがするの。
 

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【2012/05/19 01:39 】 | | 有り難いご意見(0)
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