早く大きくなるんだよ。
ちょっと長くなりますが、シープマンの飽きっぽさについて。
今は基板工場に勤めているシープマンですが、元々は牧場の羊管理のお仕事をしていました。多分飼育している羊の調子がどうだとか、放牧の先導だとか、そういった事の他に、母親をなくした、或いは母親が子育てをしてくれない子羊の世話もしていたんじゃないかと思うのです。
人間はもちろんの事ですが、動物の赤ちゃんの世話と言うのも二十四時間つきっきりでなかなか大変なものです。動物系の番組だとそういう場面を放送しますし、古い本ですが、ハ/ム/ス/タ/ー/の/研/究/レ/ポ/ー/トにもそんな話が出ています。
あれこれな議論はありますが、どうしても人間には体力の限界と言う物がありますし、そこら辺についてはロボットに頼ったんじゃないかと思うんです。もちろん人間もお世話しますが、メインはロボットで、と言う感じに。それでそういったお世話をするわけですから、動物を相手にするロボットには一応母性本能と言うか、一種の情の様なの物が設定されていたりするのかな、と思うわけです。
仮に情と言った物があったとして、それには期間があるんじゃないかと思うのです。動物には親離れがありますし、延々とそれを持ち続けた場合、特定の動物だけを贔屓するとか、出荷の時に妨害するとか支障を来たす場面も出てくるのではないかと。すごく人間的な振る舞いになってしまってますが。
切り替えは急に始まるのではなく、徐々に徐々にと言う感じで。一匹の特別から少しずつ興味が薄れていき、やがて団体に埋没する……ってな風に変わるのが自然だと思われます。この期間限定の情を終了させる過程を、ロボットの場合は「飽きる」と言うもので処理しているのではないかと思うのです。世話をしていたのに飽きると書くと怒られそうですが、もっとも簡単にかつ安全に終わらせるという物を追い求めた結果、作業用ロボットに施される設定が「飽きる」に辿り着いたという感じです。家庭用などはまた違う設定をされていると思います。
んで、シープマンは生き物を管理すると言う仕事の為に付けられた「飽きる」が、転職してしまったが故に、ただの飽きっぽさになってしまったのかなーと思うわけです。「子羊」を「仕事」にただ置き換えてしまったがゆえの副作用……。
グダグダと書きましたが、結論を言うと
「シープマンが飽きっぽいのは元からではなく転職しちゃったせい」
なんだ一文で収まるじゃないか。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
[0回]
PR